再⽣因⼦注⼊療法

コラム

ひざ痛と更年期障害

加齢に大きく関係している変形性膝関節症。更年期に起こる体の不調に影響を受けている可能性があることをご存じでしょうか。

更年期障害というと女性を思い浮かべる方が多いと思いますが、実は男性にも起こります。

更年期を迎えると、膝に痛みが出やすくなるのはナゼなのでしょうか。

<更年期障害とは>

更年期障害は、女性では閉経に伴って女性ホルモン(エストロゲン)が低下することによって起こる症状と考えられています。この女性ホルモンの働きは、妊娠・出産だけではなく、血管や骨、筋肉、自律神経の働きや代謝など、体の機能を整えることにも関与しています。

男性では、男性ホルモン(テストステロン)の低下が原因で更年期障害が起こるとされていますが、個人差が大きく、生活習慣や社会との関りに影響を受けることが分かってきています。男性ホルモンにも、生殖機能を保つほかに、筋肉や骨を強くする働きがあります。

このように、女性・男性ともに、ホルモン分泌の変化により、心や体に変調を来たして起こる症状を更年期障害といいますが、この症状の中に関節痛が含まれているのです。

<更年期障害からくるひざ痛>

変形性膝関節症は、膝関節の軟骨が消耗して起こる病気です。女性ホルモンのエストロゲンは、軟骨の成分であるコラーゲンの生成に関与していますが、ホルモンが減少することにより軟骨が作られにくくなり、関節痛の症状が出やすくなります。また、エストロゲン自体が疼痛を軽減させる効果があるため、このエストロゲンの低下により、痛みを感じやすくなるという現象も起こります。

男性ホルモンのテストステロンにも同じように骨や筋肉の成長促進作用と痛みを和らげる効果があり、ホルモンが減少することにより、関節痛や筋力低下、筋肉痛などの症状が現れ、痛みを感じやすくなります。

女性の更年期の後期には、多くは手指や肘、腰や膝、足首などに関節痛が現れます。関節痛の症状としては、関節がこわばる、節々が痛くなる、正座をすると膝が痛い、階段の昇降が辛くなる、高いヒールの靴が履けなくなるなどです。更年期関連関節痛と呼ばれることがあります。

男性の更年期では、さらに肥満が起こりやすくなります。これにより、膝への負担が増え、さらにひざ痛を悪化させる原因にもなってしまいます。

<まとめ>

更年期障害が膝の痛みの原因となる理由がお分かりいただけたと思います。

更年期障害には、関節の痛みだけでなく、自律神経が乱れてしまうことにより、ホットフラッシュ(のぼせ・ほてり)やメンタルの不調など、様々な症状が存在します。不眠やめまい、不安やイライラなど、関節痛以外の症状を自覚し、更年期障害ではないかと感じた場合には、検査を受けることをお勧めします。婦人科や泌尿器科、更年期外来などで検査が受けられます。

実際に膝軟骨の消耗により変形性膝関節症が進行している場合には、整形外科での診断や治療を受け、運動療法や注射などで改善を図ることも必要になってきます。もしかしたら、痛風やリウマチが隠れているかもしれません。

症状が長引く、どんどん悪くなると感じたら、放置せずに早めに受診しましょう。

参考サイト:

https://konenki-sodan.jp/konenki-syoujyou/undou-kikan/kansetsu-tsuu/

https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_439.html

https://www.jmwh.jp/n-yokuaru17-kansetu.html

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https://www.kobayashi.co.jp/brand/inochinohaha/kounenki/arthralgia.html

http://goto-naika.c.ooco.jp/menopause/menopause1.html

https://www.bjd-jp.org/archives/column/1311

https://kounenki.menshealth-tokyo.com/information/male_menopause_symptom26/

https://w-health.jp/climacterium_trouble/knee_pain/

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